恋する平安時代 見てみる

22:22:00

庶民も貴族も恋愛は自由だったよう
貴族の恋愛見てみよう

国宝源氏物語絵巻 竹河二

平安時代の貴族の恋愛はけっこう優雅で恋愛ゲームのようです。

当時貴族は、男女が簡単に顔を合わせることができなかったそうです。

平安時代の女性における礼儀作法は、家族以外の男性には顔を見せない、口を利かないことでした。

女性は、寝殿造りの奥の間に暮らしていました。これが、奥様の語源になったそうです。

人前に出るときは扇で顔を隠さねばなりませんでした、女性が男性に顔を見せるということは、結婚を許したのも同然のことだったからです。

平安時代背景は、映画「陰陽師」のころがどんぴしゃです、結構見た人もいるんじゃないないかと思います。


源博雅(伊藤英明)がほのかに心をよせる、名前も知らないまだ見たこともない牛車の麗人に横笛を吹くシーンがありましたが・・・その麗人は牛車のなかでも扇で顔をかくしていたのが印象的でした。

実際の百人一首の中に、平安時代の代表的歌人で、自分の恋愛遍歴を記した『和泉式部日記』は時代を代表する日記文学となっています。

和泉式部は恋多き女性で、道貞と数年後破局した後、為尊(ためたか)親王、その弟・敦道(あつみち)親王と結ばれ、さらに2人の死後、一条天皇の中宮彰子に仕え、藤原保昌(やすまさ) も結婚します。晩年は消息不明ですが・・・。

平安の男性は女性の噂に恋をするのです。

女性の姿を実際に見ることができない平安時代においては、男性は女性の情報を集めることから恋が始まります。

美人であるか、教養はあるか、気立てはどうか、家柄は、財産は…。

財産、家柄は重要でした。当時は、男性が女性の家に通い、やがて婿入りするという形でしたから・・・。「通い婚」、「婿入り婚」のことを以前にブログに書いてます!http://lovecon-zakuro.blogspot.jp/2013/06/blog-post_13.html

情報収集の直接自分で噂を聞き歩く方法や、その女性の侍女とのコネクションを活用する方法などで涙ぐましい情報収集をしたようです。

一方、女性のほうも黙って待っているばかりではありません。意図的によい「情報漏洩」して、情報操作をすることもあったようです。

もうこれはCIAも MI6もまっつ青の情報心理戦のようそうを呈してます・・・

もちろんガセネタに引っかかった男性もいたはずです。

女性の情報に恋をした男性たちは、まず女性に和歌を贈ります。スマホでメールからはじまるみたいなものです。

女性は受け取った和歌の良し悪しを見て、誘いに乗るか袖にするかを判断します。

最初は女性からの返事がないのが普通だったようです。今でも、しばしば使われる「じらし戦法の心理戦」です。

そのうち、侍女の代筆で様子を伺われます。やがて女性の自筆の手紙をもらえるようになれば、ようやく男性の想いが女性に認められたということになります。

さらに、何回かのやり取りの後で情熱を認められ、女性の家で一夜を過ごし、男性は初めて女性の顔を見ることになります。ここまでは、女性が一方的に有利な状況でした。

ところが、逢瀬を終えると、形勢逆転します。

互いに相手に不満がなければ男性は忍んで女性宅に通うことになります。

中には情報にほど遠い誇大広告の女性であることもあります。
そんなときは、もちろん男性は通ってこなくなります。

形成を逆転された女性は必死に和歌を贈ります。

こんな歌がのこってます。

「長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ」待賢門院堀河『千載集』

「(昨夜契りを結んだ)あなたは、末永く心変わりはしないといいましたが、どこまでが本心か心をはかりかねています。お別れした今朝はこの黒髪のように、私の心は心乱れて、いろいろ物思いにふけってしまうのです。」

つまり、平安時代には男女ともに容姿がいいとか悪いよりも、まず「うまい和歌」が作れるかどうかで恋愛が始まったのです。当時はそれがトレンディで恋愛の条件だったようです。

最近の男性にもとめられる、面白い人をさらに強烈にした、お笑い芸人くらいのレベルにならなと、そう「うまい和歌」がつくれないと平安時代は恋もままならなかったようです。

女性の方も、技巧を効かせた和歌を返せば、あの女性は和歌が上手」と、もててしまいます。

その代表格が、平安のプレイガール「和泉式部(いずみしきぶ)」です。
最初の夫が和泉守・橘道貞(たちばなのみちさだ)だったので、和泉 式部の名前で呼ばれるようになりました。

このとき生んだ娘が、百人一首にも登場する小式部内侍です。

「あらざらむ この世の外の 思ひでに 今一度(いまひとたび)の 逢ふこともがな」
和泉式部『後拾遺集』

「老いさらばえて、もうすぐ私は死ぬでしょう。あの世へもっていく思い出に、もう一度だけあなたにお逢いして、愛していただけたらと思うばかりです」

当時の平均寿命は27歳くらいだったそうです。

この歌から、女性の激情が強烈に伝わります。
もう今や自分が死にかけている息の下から、「あなたにもう一度逢いたい」と叫んでいるのです。(本当に死にかけているかどうかはわかりませんが・・・・27歳で・・)

「黒髪の 乱れも知らずうち臥せば まづかきやりし 人ぞ恋しき」和泉式部『後拾遺集』

「黒髪の乱れもかまわずに泣き伏していると、このような時に(昨夜この床で)真っ先にこの髪をかきなでてくれた人が恋しく思われます」

もうこれは直接すぎて解説ふようですが・・・
こうゆう歌をおくられたら男性もノックアウトだったようです・・・


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