実は神前式挙式は近代になってからなのだ。

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びっくり!日本古来の結婚式は
神前式挙式ではなかった・・・





タイムワープもいよいよ幕末から明治そして近代を見てみます。

縄文の雑婚、共同婚から、平安時代の妻問婚、鎌倉時代の武士が台頭してからは「嫁入り婚」へと変化した過程は前回までブログタイムワープシリーズでかいてきました。

これまで見てきたように、婚礼の儀式は神社や寺で行うものではなく、妻問婚であれば新婦の実家で、嫁入り婚であれば新郎の実家で行われる、現在の人前式や披露宴に近いものだということがタイムワープで確認できました。


実は私たちが伝統と信じてた、神前結婚式は古来から受け継がれた伝統ではないのです。
ここからは、神前結婚式がなぜ作られたのか、そのなりたちと背景、思惑などタイムワープでみてみましょう。

明治時代

明治3年に縁組規則が制定されました、結婚の際は華族は太政官に、士族以下は管轄府県へ願い出るよう定められるというものです。

また「新律綱領」という法律は、妻と妾を同等の二親等とすると定めました。これは妻であれ、妾であれ、跡取りを産んでもらおうというびっくりする法律です。

なにしろ家が大切だった時代です!なにより家を継ぐ跡取りが大事にされました。
裏を返すと・・なんと法律で一夫多妻を認めるということです。

翌4年には戸籍法が定められ、8月には華族から平民に至るまで通婚が許されるようになります。

明治4年頃から政府は洋風の散髪を励行させています。いわゆる「ちょんまげ」から「ざんばら髪」というやつです。

ラストサムライのシーンに、トムクルーズふんするオルグレーン大尉が身を寄せて世話になっていた、渡辺謙が演じた勝元盛次の息子が街中で、官憲とおもわれる兵隊に「ちょんまげ」を泣きながら切られるシーンを覚えておられる方も多いのではなのでしょうか・・・ちょうどそのころの設定です・

女性の髪形は江戸時代末期のままでしたが、明治18年頃からは洋髪が普及していきました。
この頃から、結婚後、妻の姓は夫の姓を名乗るようになります。

ラストサムライでもありましたが、時代が動き、政治家の中に、ヨーロッパの列強に追いつけ追い越せで「富国強兵」を強くすすめる動きがあり、一夫多妻は野蛮にみられるという思いから。

一夫多妻はNGという動きも出てきました。その急先鋒が福沢諭吉や森有礼です。でも大半の帝国議員さんや富裕層はお構いなしで、お妾さんを持つのは男の甲斐性の勢いの混濁した時代です。

明治時代に文部大臣を務めた森有礼は「妻妾論」で一夫一婦制や男女同権を説いたことでも知られています。彼は妻ツネと結婚する際に「契約結婚式」を行いました。この結婚式でふたりは福沢諭吉を証人とし、婚姻の契約書を交わしたのです。いまでいう。「人前式」です。

1893年 明治31年に民法によって一夫一婦制が確立することとなります。これによって、それまで伝統的に側室を置いていた皇室でも一夫一婦主義をとるようになりした。

その最大のプロパガンダが大正天皇のご婚儀になります。

1900年(明治33)5月10日に、時の大正天皇(当時皇太子)の御婚儀が初めて宮中賢所大前で行われました。

欧米に追い付け追い越せの欧化政策がとられいるおり、古くはルイスフロイスの書簡に「日本は結婚式のないみだらな国」というのがあり、神の前で結婚の契約をするもの以外結婚式と認めなかったキリスト教を意識し、スタイルも皇祖神の前で行う、政治的なにおいがぷんぷんするものでした!

この当時、新聞が広く国民に読まれ始めたころで、大々的に、このご婚儀をとりあげました!
テレビもインタネットもない時代です。・・古式のっとり粛々とご婚儀が・・・となれば・・・あとはもう・・

国民のあいだでは、ロイヤルウエディング同様の神前結婚式を挙げたいという気運が高まったことがきっかけに、東京の神宮奉賛会(現在の東京大神宮)が皇室の婚儀を参考にして民間での

「神前結婚式」の様式を定め、翌明治34年3月3日に模擬結婚式を開催して国民の間で爆発的大流行となりました!

そうなんです!・・・神前式挙式の歴史は意外と浅くせいぜい100年とちょっと!

宗教を排した最近の新しい挙式と思われている「人前挙式」が、古来からの日本の挙式だったことは意外に知られていません!


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